ProjectEYE その時、何を見つめ、考え、行動したのか。

シリーズ第六回 ベトナム工業団地プロジェクト

開発・販売すれば終わり、ではない


海外工業団地部 部長
沖廣 克也

「海外工業団地事業は、他の商社では不動産部門で取り組んでいますが、住友商事で1990年代の初めにチームを立ち上げたとき、集まったメンバーは不動産のプロではなかったんです。機械や電機の出身者が中心で、だからこそ、入居企業の立場で、工業団地に求めるものとは何か、一から徹底的に考えました。」と語る海外工業団地部の部長、沖廣克也も出身は自動車部門。自動車の仕事でインドネシアに駐在中、同国にできた住友商事初の工業団地に出向して以来、15年以上この事業に携わってきた。
そうやって全員で考えた結果が、『ご契約いただいたときが、お付き合いの始まり』という、現在の海外工業団地部のコンセプトなのだ。


大事にしているのは、現場


海外工業団地部 第一チーム
佐々木 順子

「我々が大事にしているのは現場です。若い社員もなるべく早く出張に行かせて、実際に現地で工業団地のスタッフが、どういうお客様の要求にどう応えているかを見せる。現場を見れば、どんな言葉で言われるよりも、『ご契約いただいたときが……』の意味が理解できるようになります。」と、沖廣は言う。

「工業団地の仕事は、現場で行われていることを東京にいながら肌で感じることも大事。だからベトナムのことをもっと知りたい。」東京でプロジェクトに関わる佐々木順子はそう話す。たとえば、入居を検討している企業が現地に視察に行ったとき、東京と現地で対応や認識が共有できていないと、混乱のもとになる。「ちょっとしたことでも、お客様からしたら、そういうブレが一番『何だ、それは……』となってしまいますよね。」
ときには一日のうちに何度も駐在員と電話で話し、情報を共有することを心がける。そうすることでお客様と話す言葉の重みも違ってくるのだと言う。


我々の仕事は、まだ始まったばかり


幼稚園建設の資金援助や、そこの園児へのクレヨン贈呈を実施

この先も課題は山ほど残っている。雇用や治安対策、水や電力の不足、それに今後の団地の管理・経営を担うベトナム人スタッフの育成など、簡単にはいかないことばかりだ。けれど、メンバーは進み続ける。

「入社したとき、発展途上国で何かを作り、その国の人たちに役立つ仕事をしたい、と希望していました。入社するまで工業団地ビジネスは知らなかったし、今当時のことを思い返すことも少ないんですが、たまに思い出すと、そういえばその志にけっこう近いことをやっているなぁ、と思います。」と升岡は語る。

「ここまでやるか、というくらいまで、うちのメンバーは徹底的にやるんですよ。」沖廣はプロジェクトが順調に成長し続ける理由をそう話す。特別に教えたわけではなく、先輩の姿を見て受け継いできたDNAのようなものだと言う。
「日々起こる様々なことに対応し、お手伝いすることで入居企業から『ありがとう』と言ってもらえる。雇用が増えればベトナム政府からも、職を得た現地の人からも『ありがとう』と言われる。クレヨンや奨学金では地域の方からまで『ありがとう』と言ってもらえる。自分達のやったことに、みんなから感謝していただけるんですから、こちらこそ本当にありがたい仕事です。」と沖廣はこのプロジェクトの魅力をそう話した。
成功すれば関わりのある全員に喜んでもらえる。そのことがメンバーにとっての何よりの原動力。メンバーは、これからも奔走する。
まだまだ終わりではない、これからが始まりなのだ。


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