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現在では、86社にもおよぶ入居企業数を誇るタンロン工業団地。そこまで支持される大きな理由、それは「徹底した支援だ。」とメンバーは口をそろえる。
検討段階の企業には、必要な情報を何でも届ける。法律や行政手続き、税務、労務関連の一般的な質問はもちろんのこと、物流や調達に関する質問にも、現地スタッフの協力も得ながら対応していく。
中には、「こういうメッキをやってくれる現地企業はありますか。」といった質問もあるが、企業によっては、それが進出のポイントになることもある。そのときは、日ごろの関係を使って「こういう部品のメッキは可能か。」、「いくらならやってくれるか。」などと現地の状況を調べてもらい、回答したという。
契約後の会社設立手続きも「当社ほど支援の手厚いところはない。」と、東京でタンロン工業団地の営業を担当する川辺憲太は胸を張る。ベトナム政府当局に提出する申請書類も、川辺が内容を確認しアドバイスするので、企業は日本にいながら、日本語で準備ができる。「入居した企業が、現地で成功するためにあらゆるお手伝いをする。その結果、当社の工業団地に進出してよかったと思っていただく。それが、我々にとっての成功なんです。」

徹底したサポート体制は、電力、上水、下水、医療、通信などのインフラの整備はもちろん、労務管理や物流といった操業の支援までと幅広い。また、入居後に大きな問題となる現地での人材確保や、警察や消防など現地当局への対応もサポートしている。
「入居者の方々にとって一番大事なのは、モノをつくることですから、モノづくりに専念できる環境を作ってあげたい。たとえ瑣末に思えることでも、それを取り除くことで入居者が仕事しやすくなるなら、どんなことでも対応します。ヘビの駆除の相談にのったこともありますよ。」と、ベ トナムに駐在し、タンロン工業団地の経営と入居者支援を行っていた大西伸治は話す。最近では、地方から出稼ぎにくる人たちに気持ちよく働いてもらえるよう、ベトナム政府と交渉してアパートなどの住環境の整備を進めているという。
入居者とのコミュニケーションを通じ、メンバー自身も刺激を受ける。「工業団地の発展のために入居企業同士の情報交換も大事にしており、私自身も入居企業のトップと話す機会は多くありました。その企業の海外進出を任された若い社長や工場長も多く、強いエネルギーがあふれているのを感じます。団結感もありますし、こちらがお世話になっている面も多々ありますね。」と升岡は第二タンロン工業団地駐在時代を振り返る。
メンバーたちが大事にしているのは、入居者ばかりではない。地域の住民に対しても同じだ。入居企業での雇用を生むことはもちろん、工業団地の警備や清掃などにあたる従業員も、多くは土地収用の対象となった人やその地域の人である。
地域の幼稚園にクレヨンを贈ったり、入居企業が一体となって地域の児童に奨学金を拠出したりと、工業団地の地域貢献活動は数え上げればきりがない。

工業団地全体を盛り上げ、一体感を生むため、タンロン工業団地では毎年、駅伝大会を企画しています。「工場周辺ではあまり娯楽がないせいか、彼らは会社のイベントが大好きです。駅伝大会は60チームぐらい参加するので、アレンジも大変ですが、大会が近づいて真剣に事前練習をしている参加者の姿や、当日応援で皆が盛り上がっている姿を見ると、やってよかったなと思うんです。」と、大会を企画・運営した現地駐在員の大西。
タンロン工業団地では、男女別のサッカー対抗試合も人気。第二タンロン工業団地では、腕相撲大会の企画も持ち上がっているといいます。住友商事が展開するほかの海外工業団地でもスポーツ大会は人気で、インドネシアやフィリピンではバスケットボールやバレーボールなどの球技大会を開催しています。