「生物多様性」とは、地球上に存在するあらゆる生物種と、それらによって成り立っている生態系の豊かさやバランスが保たれている状態を言い、さらに生物が過去から未来へと伝える遺伝子の多様さまでも含めた幅広い概念をさします。すべての生き物は、地球の生誕から約40億年もの進化の過程で、それぞれが環境に適応することによってさまざまに分化したと言われています。実際、地球上には数えきれないほどの生物種が、自らの環境に応じた相互関係を築きながら多様な生態系を作り出し、地球環境と私たち人間の暮らしを支えています。一方で、数多くの野生生物が絶滅の危機に瀕しており、その原因のほとんどが開発、乱獲、外来種の持ち込みといった人為的なものと言われています。生活が便利になることを優先してきた人間の自分本位の行動が、多くの生物に影響を与えてきたのかもしれません。

私たち住友商事グループは「環境方針」で「健全な事業活動を通じて、社会・経済の発展と地球環境との調和を目指す『持続可能な発展』の実現に向け努力する」ことを基本理念とし、「自然生態系などの環境保全ならびに生物多様性の維持・保全に十分配慮する」ことを方針に、事業活動の中で自然環境の配慮に真摯に取り組んでいます。総合商社として早くからグローバルマーケットを事業活動の舞台とし、これまでも多岐にわたる商品とサービスを扱うビジネスを展開してきましたが、とりわけ鉱山開発や木材ビジネスなど自然環境と真正面から向き合う事業は生物多様性への影響が大きく、生態系を含む環境への細心の配慮が求められます。
そこで当社グループでは、自然環境の保全に十分配慮するとともに、その環境が将来にわたって継続できるよう、それぞれの国や地域社会の持続的発展に向けたさまざまな取り組みを行っています。その根本にあるのは、前述した当社グループの「環境方針」。貴重な天然資源の確保や安定供給という事業を進めながら、同時に環境・生態系に与えるインパクトの最小化や、希少種の保護といった活動を積極的に推し進めています。

