ニュースリリース(住友商事)
2010年09月01日
住友商事株式会社
米国におけるマーセラス・シェールガス開発プロジェクトへの参画の件
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長:加藤進、以下:住友商事)は、在米国間接子会社Summit Discovery Resources II, LLC(本社:米国テキサス州)を通じ、米国の独立系石油ガス開発会社であるレックス・エナジー社(本社:米国ペンシルベニア州 以下:Rex社)が、米国ペンシルベニア州マーセラス・シェール・フィールドで開発している天然ガス開発プロジェクト(以下、本プロジェクト)に参画することを決定し、Rex社と契約を締結しました。当社持ち分ベースで総開発エリアは、2万2,000エーカー(約89平方キロメートル)、総開発費用は約12億米ドル(約1,000億円)を見込んでいます。
<本プロジェクトの概要(当社持ち分)>
ロケーション : 米国ペンシルベニア州 バトラー郡 他
生産量(ピーク) : 46 bcf/年(原油換算 約840万バレル)
開発期間 : 2010年より約10年間 (一部すでに生産中)
オペレーター : Rex社 他
当社参画比率 : 約30%
取得対象資産 : Rex社既存資産
(リース権、生産中の天然ガス資産23坑井、付帯中流設備)、
新規リース権
取得リース権 : 2万2,000エーカー(約89平方キロメートル)
資産取得対価 : 1億9,400万米ドル(約175億円)
総開発費用 : 12億米ドル(約1,000億円)
今回住友商事が取得する資産は、Rex社が保有する既存権益(リース権、生産中の天然ガス資産、付帯中流設備)および新規リース権です。新規リース権は住友商事が資金拠出を行い、Rex社と共同でバトラー郡にて取得していきます。これら既存資産・新規リース権をもとに、マーセラス・シェール・フィールド内の複数エリアで開発を行います。取得資産の対価として契約締結時に約8,800万米ドル(約80億円)、契約締結後2011年12月末までに追加で1億600万米ドル(約95億円)の資金を拠出することにより、Rex社の開発計画の約30%に参画するための資産を取得することとなります。本プロジェクトは、今後約10年間で累計1,100本以上の井戸を順次掘削していく計画です。
当社の持ち分に掛かる費用を開発ステージに合わせ都度拠出、総額で約12億米ドル(約1,000億円)の開発費用となる見通しです。本プロジェクトの主要開発エリアであるペンシルベニア州南西部はマーセラス・シェール・フィールドの中でも最も開発の進んだコアエリアの一つであり、ガスに加え副産物として産出されるNGL・コンデンセートによるアップサイドの収益が期待されます。
本プロジェクトの舞台となるマーセラス・シェール・フィールドは、ペンシルベニア州をはじめとする米国北東部の4州にわたる広大なシェール層で、可採埋蔵量では米国最大のガスフィールドで同国における天然ガス供給源として最も重要なエリアとなると期待されています。本エリアは豊富な埋蔵量に加え、天然ガスの一大消費地である米国北東部に近く、旺盛な需要を反映した販売価格が見込めることから、高い収益性が見込まれます。
また、Rex社は早くからマーセラス・シェール・フィールドで開発を行ってきた先行企業であり、高い技術力を保有する優良パートナーです。
<本プロジェクトの取組意義>
当社は2009年12月に米国テキサス州バーネット・シェール・フィールドでのシェールガス開発事業に日本企業として初めて参画し、現在順調に生産を進めております。本プロジェクトはそれに続く段階として、米国シェールガス開発事業の拡大を狙い参画を決定したものです。上述の通り、本プロジェクトは競争力の高い開発地域で、優良パートナーとともに取り進めていく事業であり、今後長期にわたって、住友商事の米国天然ガス事業の中核になるものと位置付けています。
【参考資料】 (1)シェールガスとは
(2)マーセラス・シェール・フィールドとは
(3)NGL・コンデンセートとは
(4)Rex社概要
(1)シェールガスとは
シェール(頁岩)層に含有される天然ガスのことで、非在来型天然ガスの一種。
近年のガス価格高騰や1990年代の技術革新により非在来ガスの開発・生産技術が飛躍的に向上し、シェール層に貯留しているガスが経済的に探鉱開発できるめどがたった。その結果、多くの企業がシェールガス掘削にこぞって投資を始め、米国陸上からのガス生産量が急増している。シェールガスは、その埋蔵量および開発ポテンシャルの膨大さにより新たな資源として注目を集め、国外からのLNG輸入が不可欠と考えられていたこれまでの米国のガス需給の見通しも一変させている。石油ガス上流業界に大きな変革をもたらしたシェールガスの登場は「シェールガス革命」と呼ばれている。
(2)マーセラス・シェール・フィールドとは
マーセラス・シェール・フィールドは、ウェストバージニア州・オハイオ州・ニューヨーク州・ペンシルベニア州の4州にわたる巨大ガスフィールド。
総面積:24万5,000平方キロメートルの広大な地域に広がるシェール層であり、2005年に開発が始まる。その後、バーネット・シェール・フィールドを凌ぐ良好な掘削結果が先行独立系石油ガス開発会社により確認され始めたことから、2008年以降本格的な開発が行われるようになった。最も掘削が盛んなエリアはペンシルベニア州北東部ならびに今回当社が主に参入する同州南西部。地場の企業を始め、オイルメジャーや他国企業まで数多くのプレイヤーがここ2年の間に次々と参入を果たしている。

(出典:U.S. Energy Information Administration、National Atlasより。一部当社にて作成)
(3)NGL・コンデンセートとは
NGLとは、坑井から産出する天然ガスから分離・回収された液体炭化水素の総称である。天然ガスの主成分であるメタン(炭素数1)よりも重質の炭化水素で、特に炭素数が5を超える成分をコンデンセートと呼ぶ。石油化学製品の原料や家庭用・工業用等幅広い用途に用いられる。
(4)Rex社概要
米国における独立系石油・ガス開発会社。NASDAQ上場企業であり、従業員数は160名。
2007年に設立され、同年よりマーセラス・シェール・フィールドの開発に参入する。
関連リンク
関連リリース