住友商事グループの住商ファーマインターナショナル株式会社(社長:平山 健、本社:東京都中央区晴海,以下住商ファーマ)は、日本農薬株式会社(社長:大内 脩吉、本社:東京都中央区日本橋,以下日農)と日農が見出した新規抗真菌剤ルリコナゾールのインド、バングラデシュ、スリランカ及びネパールにおける独占的開発・製造・販売権の許諾に関する契約を締結し、これをインドのRanbaxy Laboratories Limited(CEO & Managing Director:Mr. Malvinder Mohan Singh、本社:インド ニューデリー,以下ランバキシ)にサブライセンスして、インド等において、まず、ルリコナゾールのクリーム剤の開発を行い、上市時期は2009年10月ごろを予定しています。
ルリコナゾール原薬は日農より供給を受けます。
【背景】
日農は農薬をコア技術として医薬品、動物用医薬品、有機中間体等を広範囲に扱う企業です。ルリコナゾールは、日農がイミダゾール系化合物の探索研究より発見し、外用抗真菌剤としては初めての光学活性を有する新医薬品であり、真菌のエルゴステロールの合成阻害を有する他、プロテアーゼ産生阻害作用により幅広い抗真菌スペクトルと強い抗真菌活性を特徴としています。日本国内においては、足白癬(水虫)、皮膚カンジタ症等を適応症とする医療用医薬品として、日農とポーラ化成工業(株)が共同開発を行い、2005年4月に製造承認を取得して、(株)科薬(現(株)ポーラファルマ)により、ルリコンクルーム1%及びルリコン液1%として同年7月に販売されています。
ルリコナゾールの主な適応症である足白癬は、皮膚真菌症の中で最も患者数が多く、潜在患者も含めると例えば日本では2500万人以上が罹患しているといわれ、再発・再感染を繰り返すため完治しづらい疾患とされており、より効果の高い新薬が求められています。
なお、光学活性体とは、光学的性質の違いに基づく異性体のうち、目的とする活性を有するものを指します。医薬品の場合、光学異性体(S体とR体)では、生体に対する作用が全く異なる場合が多いために、近年、光学異性体の分割又は光学活性体のみの合成(不斉合成)により、活性体のみを得て、開発することが求められるようになっています。しかしながら、光学異性体の分割又不斉合成は技術的に難しいことから、従来は、光学異性体の混合物が開発されていました。
住商ファーマは、住友商事株式会社(社長:加藤 進、以下住友商事)の100%子会社で、医薬品研究開発関連の特化型商社として、世界最大の研究用遺伝子・細胞バンクである米国ATCC社 対日総代理店活動、HTS(High-Throughput Screening=創薬につながる化合物を高速で選別する技術)用化合物ライブラリー販売等の創薬研究の支援、医薬品原薬・中間体・副資材の供給、また、国内外ベンチャー、製薬企業、大学・研究機関などの有望な医薬品(候補化合物)、診断薬及び基盤技術等のライセンス・共同研究案件の斡旋・仲介サービスの提供を行い、高い実績をあげてきました。これらの多角的な機能や総合力等を活用し、2005年に施行された改正薬事法をふまえ、医薬品の開発も開始しています。欧米で販売されており、臨床現場ではニーズがありながら日本では市場性等の観点から開発されていないような医薬品を開発対象とし、有望な品目を導入して適切なステージまで開発を進め、適切なパートナーと提携することにより、最短期間での承認・販売をめざしています。
以上のようなライセンスノウハウと海外においても強力なネットワークを持ち、医薬品開発の経験も有する住商ファーマが、ルリコナゾールの海外展開も積極的に行いたいと考えていた日農からのライセンスに基づき、中国の海南海霊製薬に続き、ランバキシと提携し、インド等で開発を進めることになりました。
ランバキシは、1961年に設立され、インドに本社を有する、国際的企業です。49カ国における子会社等の拠点と11カ国における製造拠点を有し、125カ国以上に製品供給し、2006年の全世界売上はUS$ 1339Mnに達しています。ジェネリック分野では、さまざま領域において高品質な製品を提供し、医学専門家、患者から信頼を得てきましたが、新薬の研究開発にも注力しており、製品化に成功しています。
皮膚科領域での医療用医薬品は、インドトップセールスを誇り、抗真菌剤テルビナフィンの販売実績も有しています。
なお、住商ファーマでは、今回の提携に基づき、ランバキシとの関係をさらに発展させていきたいと考えています。
以上