【概要】
住友商事株式会社(社長:加藤 進、以下住友商事)は、10月2日に調印式を行い、日野モーターベトナム(本社:ハノイ市、藤原 稔社長、詳細後述。)における最大手ディーラー、チュンロン・エンジニアリング社(本社:ホーチミン市、ファン・タイン・トアイ社長)の新規発行株式の一部を引き受け、25.56%の株主として同社経営に参画した。出資金額は、約100万米ドル。 住友商事は、従来、日野モーターベトナム向けにCKD 及び完成車の輸出を手がけてきた他、ベトナムにて既にトヨタ車ディーラー事業をハノイ、ホーチミン両市にて展開しているが、同国での商用車ディーラーに参画するのは日本企業でも初めてとなる。
チュンロン・エンジニアリング社は、1998年に設立され、日野モーターベトナムの傘下ディーラー 13社の中で、2004年以降、3年連続で最多販売の実績を持つ専業ディーラーである。同社は、日野ベトナム製の新車トラック、純正部品の販売の他、整備・修理サービスの提供に加え、ダンプ車、クレーン車等のトラック架装用ボディーの製造及び販売も行っている。住友商事は、これ迄培ったディーラーの経営ノウハウと経験をチュンロン・エンジニアリング社の経営管理体制の質の向上に役立てると共に、今後、積極的に事業基盤の拡大も図っていく。
具体的には、バスやバスボディーの製造、ミキサー車や高所作業車などの高付加価値のボディー製造等を検討し、商業車の小売販売のみならず、ベトナムにおける商業車ボディー製造の総合メーカーとしての地位を確立することで、収益の更なる向上を目指す。既にトラック用クレーンの販売及びメンテナンスについては、株式会社タダノと代理店契約を締結しており、ダンプトラック、ミキサー車の製造についても日系ボディーメーカーとの技術提携に向け、契約交渉を進めていく。
【背景】
ベトナム共和国における商業車市場は、同国政府が2003年以降に中古トラック・バスへの輸入規制を実施した事に加え、経済発展に伴い、燃費性能など経済性に優る新車が、ユーザーに見直された事などにより、新車販売が堅実に推移している。特に2005年以降は、国営企業の民営化(株式会社化)や、株式市場の興隆をけん引役とした直接金融資本の拡充により、多くの企業が設備投資を積極的に推進する好循環がもたらされ、結果として生産財である商業車の需要も急伸している。
1996年に設立され、住友商事も16%を出資する日野モーターベトナムでは、当初販売台数が100台を切る年もあったが、2003年以降、法改正に伴い商業車の市場が急拡大するタイミングで、最新モデルを導入して販売実績を伸ばしてきた事もあり、本年は、ベトナム全土合計で、年間販売台数1,000台を達成する見込みである。
ベトナムに於ける商用車は、インフラ整備による建設業界の需要、二輪車・家電等の輸送をけん引役とした国内物流業界の需要、石炭などの資源開発分野での需要が見込まれ、今後も販売を拡大していく事が可能と考える。そこで、日野モーターベトナムでは、2009年に、2,000台、2012年には、3,000台の年間総販売台数を目指し、チュンロン・エンジニアリング社としても全販売台数に占める販売シェアは40%を目指す。
またベトナムの投資環境も昨年末のWTO 加盟を機に急速に整備されてきており、従来、国内法の枠外の外国投資法の範疇にて、新規に会社を設立する場合にのみ、原則、外国投資が認められていたが、 2005年11月より外国投資法が国内法と統一され、本件の様に ベトナム一般企業の外資による株式取得が可能となった。現状、依然として外資企業のベトナム一般企業への資本参画は基本的に30%が上限となっているが、WTO加盟後は出資比率制限も順次緩和されていき、今後は、本件と同じくベトナム一般企業へ外資が株式を取得する形で経営参画し、支援を行うケースが飛躍的に増えていくものと予想される。
| 日野モーターベトナムの概要 |
| 会社名 |
HINO MOTORS VIETNAM, LIMITED |
(略称:HMV) |
| 設立 |
1996年7月 |
|
操業開始 |
1997年11月 |
| 所在地 |
ハノイ市 ホァンマイ地区 ホァンリエット |
(ハノイ市中心より約15km南) |
| 払込資本金 |
US$ 8,110,000.- |
| 株主構成 |
日野自動車(株) |
: 51% |
| Vietnam Motors Industry Corp. |
: 33% * |
| 住友商事(株) |
: 16% |
| 事業内容 |
日野自動車製CKD 輸入・組立・卸売販売 |
| 生産車種 |
| トラック |
FC3J |
10.4t |
バス |
RK1J |
14.0t |
| FG1J |
15.1t |
| FL1J |
26.0t |
| FM1J |
26.0t |
*) トン数は、車両総重量ベース | |
| 生産能力 |
月産80台 |
| 社員数 |
48名 |
| 経営幹部 |
会長兼社長 |
藤原 稔 |
| 副社長 |
VU VAN LAI |
以上