住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長:加藤 進)と三菱重工業株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:佃 和夫)は、共同でウクライナの複合企業IUD(Industrial Union of Donbass Corp.)グループから、ハンガリーの大手鉄鋼会社であるドゥナフェール製鉄所(Dunaferr Danube Ironworks Private Company Limited)向け高炉ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備※を受注した。運転開始は2009年12月の予定。両社がハンガリー向けGTCC発電設備を受注するのは今回が初めて。
高炉ガス焚きGTCC発電設備は、首都ブタペストから南方約80kmのドゥナイヴァーロシュ(Dunaujvaros)市近郊の製鉄所内に設置され、製鉄所内から排出される余剰ガスを有効利用して同所内の電力の一部を賄う。出力は15万kW。M701S(DA)ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機各1台などで構成される。
発電設備一式を供給する契約で、このうち、ガスタービン、ガスコンプレッサー、排熱回収ボイラー、復水器及びプラント補機を三菱重工の高砂製作所が、また、蒸気タービンを長崎造船所がそれぞれ供給、発電機は三菱電機が供給する。
IUDは、ウクライナ国内外に40以上の企業を擁する持株会社。金属精製・加工事業を中心に事業を展開しており、ドゥナフェール製鉄所もその傘下に収める。当社は、三菱重工と共同で同社から2006年にもウクライナのアルチェフスク製鉄所(Alchevsk Iron and Steel Works)向け高炉ガス焚きGTCC発電設備を受注しており、今回は、その実績と技術力が高く評価されたことによる。
納入先であるドゥナフェール製鉄所は粗鋼生産量約170万トンの大手製鉄会社。同社は1955年に設立。2002年にはハンガリー政府が民営化を決定。これを受けて2004年にはウクライナ資本が入って民営化され、今日に至っている。
三菱重工の高炉ガス焚きGTCCは、製鉄プロセスにおいて鉄鉱石とコークスを還元反応させる際に付随的に得られる高炉ガスを主燃料とするが、この高炉ガスは、天然ガスに比べてカロリーが約1/10と低く、ガスタービンの安定した運転に用いるには高度な燃焼技術が要求される。そのため、同社は専用の燃焼器を開発するなどして、1980年代にオンリーワン技術といえる独自の高炉ガス焚きGTCC発電方式を確立。以来、国内外の製鉄所に多くの高炉ガス焚きガスタービンを納入して、その世界シェアは約7割に達する。
今後も、エネルギーの有効利用と環境負荷の低減に役立つ高炉ガス焚きGTCC発電設備の受注活動をさらに積極的に展開していく。
| ※ GTCC発電技術= |
ガスタービンにより発電を行い、その排熱を利用して蒸気タービンでも発電する方式。エネルギーの有効利用と、CO2の排出削減への寄与が可能で、省エネルギーだけでなく、環境保全にも大きく貢献する。
|
以上