資源・化学品事業部門 - 事業概要

地球総質量の1/3は鉄から成るが、採算の取れる範囲で採掘できる鉄鉱石はわずか
鉄鋼製品を生産するための主原料である鉄鉱石。現在の日本国内では産出されないことから、輸入に頼らざるを得ません。年間の鉄製品生産に対する鉄鉱石使用量も、日本が1,2億トンに対し、中国は約10億トンにも達しています。国際市場における中国の影響力が強まる中で、日本では一層の安定した資源確保が求められています。住友商事では鉄鉱石の安定供給を通じて日本の産業の健全な発展に貢献するため、トレードと投資の両面から鉄鉱石のビジネスに取り組んでいます。
住友商事が鉄鉱石のトレードビジネスに参入したのは1950年。他の大手商社と同様に、日本の製鉄会社のエージェントとして貿易実務を引き受けて手数料を得るスキームで始めました。投資については1965年にオーストラリアのサベ-ジリバー鉄鉱石プロジェクトに参加。トレードを主軸としながらも、上流権益への投資も手掛けるようになりました。
しかし、こうしたトレードを核とした鉄鉱石ビジネスが曲がり角を迎えたのが、2000年初頭。中国の鉄鉱石輸入量が日本を超え、鉄鉱石マーケットが逼迫。鉄鋼不況を経験した日本の製鉄会社は徐々に自社で輸入実務を手がけるようになり、従来の商社機能では世の中のニーズを満たせなくなっていました。これらを契機に住友商事は、投資ビジネスの強化に乗り出すことになったのです。

採掘する鉱山から輸出する港まで、何百キロもの距離のインフラを整備することも、鉱山開発には欠かせない
転期後、最初の大型投資の舞台となったのは、長らくトレードビジネスのサプライヤーであったアソマン社でした。この会社は、高品位鉄鉱石、高品位マンガン鉱石およびクロム鉱石の3つの鉄鋼原料資源を保有する世界でも類を見ない資源鉱山会社です。住友商事では40年以上にわたってトレードビジネスのパートナーを務めてきた実績と信頼をベースに権益取得の交渉に乗り出し、2007年1月にアソマン社の権益を取得することができたのです。
この案件は、南アフリカにおける日本企業の大型投資として最も早い事例の一つとなりました。住友商事にとっては、“鉄鉱石三大メジャー”による寡占状態の中に入り込んだという意味で、非常に意義深いものです。さらにこの案件を通じて、契約や法律、ファイナンスなどを含む、鉄鉱石ビジネスにおける投資の知見を得ることができ、それが次のブラジルでの投資に生かされることになったのです。
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