金属 - 事業概要

海上に浮かぶ石油プラットフォーム。油井管を通じて海底と繋がっています
私たちが当たり前のように利用しているガソリンは、もともと遠い海外の深い井戸で採掘された石油です。それが姿を変えてガソリンとして日本の消費者のもとへ届けられているのですから、考えてみればすごいことです。これを支えている重要な存在が、鉄鋼製品のひとつである鋼管。文字通り鉄製のパイプです。パイプは、家具や水道管のように身近な用途にも使われますが、石油やガスといった日々の快適な生活に不可欠なインフラを支える、非常に大切な存在なのです。当社の鋼管ビジネスは大きく4つに分けられます。
1つが、石油・ガスを地下から汲み上げるパイプ(油井管)。2つめは、汲み上げた石油・ガスを遠隔地まで送る為に使用されるパイプ(ラインパイプ)。3つめは、送られてきた石油・ガスを処理・精製する装置や発電プラント等に使われるパイプ(特殊管)。そして、自動車部品として使用される鋼管(メカニカル鋼管)や日本国内向けの産業用鋼管・ガス管など、多種多様なパイプを扱うのが4つめのビジネスとなります。

敷設中のパイプライン
当社は、鋼管の事業に長い歴史と大きな実績を持っています。日本では石油・ガスの生産規模が小さく、油井管やラインパイプといった商品のマーケットはほぼ存在しませんが、世界的には膨大な需要があります。使用環境が過酷であるため顧客からは厳しい要求がありますが、高い技術力を持ったメーカーの支援のもと、高品質の商品・サービスを提供し、高い評価を得ています。
当社の鋼管ビジネスは、エネルギー産業へのサービスプロバイダーとして時代と共に大きくその様相を変えてきました。順を追ってご紹介しましょう。

保管中の油井管
当社の鋼管ビジネスは当初、日本で製造された鋼管を海外に輸出するというトレードビジネスが中心でした。その中でも、油井管の対米輸出は、メーンの一つでした。
ところが1970年代後半から1980年代前半にかけて、米国との貿易摩擦が問題となり、油井管の輸出も次第に規制を受け始めました。この状況を打開するために、輸出業以外の道を模索。そして第一のターニングポイントとなったのが1987年、米国内での流通業への参入です。
具体的には、前年にカナダで設立した油井管問屋に続き、米国にプレミアパイプ(Premier Pipe)という油井管問屋を設立しました。同社では、設立以来大手石油会社(メジャー)を中心とした顧客と長期にわたる安定供給契約関係を結ぶことに尽力し、1993年に最初の油井管SCM(サプライチェーンマネジメント)契約を締結しました。当時のマーケットの変化を的確に捉え、新しいビジネス機会に繋げた結果です。
米国に油井管販売の問屋を持ったのは、日本の商社では当社が先駆けです。これによって輸出業のみならず、米国内で調達した油井管を米国内で販売するという"川下化"が進んだわけです。
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