インフラ - 事業概要

2009年2月に現地視察に行ったときの様子。手前が広大なKAUSTキャンパスの模型
サウジアラビア西部にある国内第2の都市ジェッダから北へ約80キロメートル。紅海沿いの約3,600万平方メートル、東京ドーム約770個分に相当する広大な敷地に、王立キング・アブドラ工科大学(KAUST:King Abdullah University of Science and Technology)を中心とする国際学園都市があります。
KAUSTは、サウジアラビア国王の意向に基づき、2009年9月に開校した大学院大学です。世界中から理工学領域の優秀な学生、研究者、教授を集め、世界トップクラスの教育と研究を推進。その成果を産学連携で実用化し、世界の発展に貢献することを目指しています。そのために、敷地内には最新鋭の教育・研究施設があるほか、企業施設の誘致用地も。また、中東では大変珍しい男女共学の教育機関となっており、このキャンパス内では女性もアバヤ(サウジアラビア国内では女性に着用が義務付けられているアラブの伝統的民族衣装)を着る必要がありません。
住友商事は、この学園都市全域をカバーする通信とセキュリティー設備の導入を、設計から調達、施工まで一括で請け負うフルターンキー方式で担当しました。

当社が建設したコミュニケーションビルディング。キャンパス内の通信設備をコントロールするための管理ビルとなっている
KAUSTプロジェクトの新設を任されたのは、サウジアラビア国営石油会社(サウジアラムコ)。世界最大の石油会社として、サウジアラムコは数々の大規模石油・ガスプラントをサウジアラビア国内で手掛けてきました。そこで蓄積された豊富なノウハウと、それらの工事を工期通りに実現してきた実績が評価され、初めての石油・ガス以外のプロジェクトとして、国王の長年の夢であった世界最先端の科学技術大学の建設を担当することになったのです。
当社は、2000年ごろからサウジアラムコ向けに、通信・セキュリティーサービスの提供を開始していました。中でもテロ対策などの要求の厳しい石油・ガスプラントのセキュリティーを担当することで、高度な技術とノウハウを蓄積。2005年9月には、サウジアラムコからクルサニヤ油田向け通信設備をフルターンキーで受注し、ここで示した業務遂行能力とサウジアラビア市場に対する積極姿勢がサウジアラムコから高く評価されました。その結果、2009年7月にサウジアラムコからKAUSTプロジェクトへの入札参加を要請され、同年12月に契約へと至りました。
当社が担当したのは、学園都市内のデータ通信網、IP電話網、無線LAN、ビデオ会議、IPテレビ、外線ケーブルといった通信システムのほか、侵入者監視や入退場管理などのセキュリティー設備、通信局舎ビル、セキュリティー本部ビル、そして学園都市外周15キロメートルに及ぶセキュリティーフェンスの設計から建設まで。当社の通信関連プロジェクトとしては、規模、受注額ともに過去最大級となりました。