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広報部がアテンドするビジネスサイトツアー 広報部が主催する報道関係者向けビジネスサイトツアーの模様をお届けします。
国内

こしき島「みらいの島」共同プロジェクトを始動した、現場を訪れました

住友商事広報部では、メディア関係者を対象に、当社の事業を理解していただくためのサイトツアーを随時行っています。今回は、2017年4月に鹿児島県薩摩川内市甑島(こしきしま)で行われた電気自動車(以下「EV」)導入式典の開催にあわせ、甑島の各所をEVで巡るサイトツアーを実施しました。

EV40台が上甑島に上陸。島内の普通乗用車の10台に1台がエコカーに

4月12日、住友商事と日産自動車、鹿児島県薩摩川内市は、こしき島「みらいの島」共同プロジェクトの始動を発表し、同日、甑島の里町みなと公園でEV導入式典を開催しました。
本プロジェクトは、商用タイプの日産自動車製EV「e-NV200」を40台甑島に導入し、地域におけるまちづくりに生かすとともに、EVを利用した再生可能エネルギーの導入拡大の可能性を検討するものです。e-NV200は静粛性に優れ、排気ガスが出ないことに加え、パワープラグによる屋外での電源供給が可能という特長があります。甑島においては観光客の送迎や冷蔵食品の移動販売、公用車としてなど幅広く利用され、利用者がインターネットなどを通じて活用事例を紹介します。

式典には共同事業者3者に加え、EVを使用する島民、メディア関係者など約100人が参加しました。

里町みなと公園に隊列を組んだ40台のEV。これから島民の生活の足として活躍する

EVのリユース電池を活用した、日本初の実証事業

里町みなと公園からEVで10分ほど走り、到着したのは旧浦内小学校。住友商事はこの旧浦内小学校において、EVのリユース電池を活用して甑島への再生可能エネルギー導入最大化を目指す実証事業に、薩摩川内市と共同で取り組んでいます。

小学校の校庭には448枚の太陽光パネルと5基のコンテナが設置され、コンテナには36台分の日産自動車製EV「LEAF(リーフ)」のリユース電池が格納されています。実証事業は、これらのコンテナを甑島蓄電センターとして電力系統に接続し、島内にある複数の再生可能エネルギーの出力変動を1カ所の蓄電センターで制御しようというもの。民間事業者が電力系統に蓄電設備を接続するのは日本で初めての試みです。再生可能エネルギーの導入拡大には、天候によって大きく変動する出力の制御が不可欠である中、高性能かつ低コストのEVのリユース電池を活用することで、補助金に頼らない再生可能エネルギー導入最大化の実現を目指しています。2015年11月に開始した本実証事業には、これまでに自治体やメディア、大学関係者など、約500人の見学者が訪れています。

今回甑島へ導入されたEVは、本実証事業においても活用されます。電池を搭載したEVが普及すると、発電の出力変動を吸収できる容量が増えるため、地域への再生可能エネルギーのさらなる導入拡大が期待できます。将来的には、使い終わったEVの電池を蓄電センターで再利用する島内完結型のリユース事業や、オンラインでEV充電を制御するシステムの構築を目指します。サイトツアーでは、実証事業の概要や目的を住友商事と薩摩川内市の担当者から説明するとともに、コンテナに格納されたリユース蓄電池や校舎2階の説明スペースを紹介しました。

旧浦内小学校。校舎内の教室には、最後の卒業生を送った時のメッセージなどがそのまま残る

リユース蓄電池の有用性について説明する担当者。1つのコンテナには12台分のリユース電池が格納されている

再生可能エネルギーと蓄電池による災害対策

旧浦内小学校の見学後、上甑(かみこしき)地区にある老人福祉センターへ向かいました。老人福祉センターには、「災害対策パッケージ」として小型の太陽光発電システムとリーフ1台分相当の蓄電池が設置されています。共同実証事業の一環で設置されたもので、地域に多元的な電力インフラを構築し、甑島の防災機能を強化する役割を担っています。太陽光パネルで発電された電気は蓄電池に貯められ、平時は施設の電力として消費されるかEVの充電に充てられています。災害による停電時などには、建物1階部分の電源のバックアップとして活躍すると同時に、EVを介して島内へ広く電気を供給します。

災害対策パッケージは、EVから蓄電池に電気を供給することも可能

風光明媚な甑島

甑島は、その自然の豊かさから2015年3月に国定公園に指定されました。キャッチフレーズは「太古の地球を感じる宝の島」。実証事業関連の設備見学後、甑島の大自然を感じられる場所を案内しました。

長目の浜は、甑島きっての景勝地です。長さ約4キロメートルにわたって続く砂州で、周辺には浜によって海と隔てられた「鍬崎池」と「貝池」、そして「なまこ池」という3つの池があり、長目の浜展望所ではこれらを一望できます。それぞれの池は水質が異なるため個別の生態系を形成しており、鍬崎池には2メートル級の大ウナギが、なまこ池には名前のとおりなまこが、そして貝池にはクロマチウムというバクテリアが生息しています。クロマチウムは約30億年前に出現した微生物で、生息地はバルト海沿岸と貝池のみといわれる希少な生物です。

また、導入式典会場のある里町は、トンボロの町として有名です。トンボロとは、陸地と島をつなぐ砂州のことで、里町のほとんどの民家は上甑島と遠見山を結ぶトンボロの上にあります。幅は250メートルから1キロメートル、北海道の函館、和歌山県の串本のトンボロと並び「日本三大トンボロ」のひとつに数えられているとのこと。

この他にも、日本の地質100選に数えられる鹿島断崖を擁し、カノコユリの国内最大の原生地であり、近年では恐竜の化石が発掘されるなど、自然に恵まれた甑島。甑島においてEVは、自然環境と人々の暮らしの共生を実現する最適な乗り物といえるでしょう。再生可能エネルギーとEV、そして蓄電池という離島が将来備えるべきエネルギーインフラを活用したエネルギーの地産地消と、蓄電池を再利用する循環型社会実現への取り組みは、始まったばかりです。甑島が目指す「みらいの島」、今後もご注目ください。

長目の浜展望所からの風景。左側には大ウナギや鯉が生息する鍬崎池が見える

陸と島を繋ぐトンボロ。長さは約1,500メートル

Islands of Future – 甑島「みらいの島プロジェクト」で活躍するEV

サイトツアー概要
日程 2017年4月12日
参加者 新聞社、テレビなど11社15人のメディア関係者(記者12人)
目的 住友商事の取り組むユニークなビジネスへの理解を、現場を視察することによってより深めてもらう。
主なプログラム (1)甑島蓄電センターの見学
(2)老人福祉センターに設置された災害対策パッケージの説明
(3)甑島の景勝地の紹介

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