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プロジェクト・アイ ~ その時、何を見つめ、考え、行動したのか

ロシア木材事業プロジェクト

パートナーシップに、国境はない(ページ 1/3)

2009年12月掲載

ソ連崩壊、事態が動く

1990年代初頭、チェルネイレス社が発足する以前のこと。住友商事は旧ソ連との木材輸入事業を展開するトレーダーだった。当時の住友商事の輸入木材ビジネスは小規模なもので、事業からの撤退を検討する議論も幾度となくあった。だが、ソビエト連邦共和国の解体により、その環境は一変する。1992年1月、ロシア・プラスタンから住友商事へひとつの申し出があったのだ。
一報は、チェルネイレス社の創業者、シェルバコフ社長その人からだった。当時、旧ソ連の国営企業は貿易のノウハウがないに等しい状態の中、短時間での民営化を迫られていた。「自分たちは勉強の身。ともに事業をやってほしい。」シェルバコフ氏はそう語ったという。

木材資源事業部長 富島寛

プロジェクトの中心として現在もチームを牽引し続ける富島寛はこう話す。「日ソの木材貿易の発展のためにソ連の木材ビジネスの問題点を指摘するなど、住友商事は旧ソ連にとって耳の痛い話でも提言し続けた。シェルバコフ氏が住友商事をパートナーに選んだのも『一番信頼できることを言っていた』と印象が強く残っていたからだそうです」 こうして、チェルネイレス社と住友商事、二人三脚での挑戦が始まった。

チェルネイレス社 社長
シェルバコフ ウラヂーミル
フョードルヴィッチ氏

パートナーとしての第一歩

「世界でも屈指の森林蓄積量があり、針葉樹と広葉樹の両方を所有する類稀なポテンシャルを持っている。しかし、木材に何か工夫をしなければ、日本向けビジネスとして飛躍できない。」そう考えたメンバーは、木材の付加価値向上に向けた改革案をチェルネイレス社に提示した。新たな製材工場の運営もそのひとつだった。
当時ロシアでは、伐採すればそのまま売れるという原木取引ビジネスが中心。そのためチェルネイレス社の反応は、予想通りよいものではなかった。それでもメンバーは、この方法が必ずチェルネイレス社の発展につながると訴え、合意を得ることに成功する。結果、この取り組みは功を奏し、対日輸出は大幅に拡大。今後両社のパートナーシップを築く足がかりとなった。

コラム ~ チェルネイレス社って?

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1992年に民営化し独立事業会社として発足したロシア極東地区最大の総合林産企業。ロシア・プラスタンに拠点を持ち、森林管理・造材・原木輸出のほか、製材・単板・チップなどの木材加工を行い、積み出し港も保有しています。社是は「持続可能な森林開発」「顧客第一主義」「遵法精神」。
本社を置くプラスタンは、ウラジオストックから700キロほど離れた(車で約9時間)小さな村で人口は7,000人程度、そのほとんどがチェルネイレス社の関係者です。プロジェクト当初は、お店などもほとんどない村でしたが、今ではレストランやスーパーマーケット、ホテルなどもでき、街の人々の服装も華やかなものに。チェルネイレス社との共同事業が、プラスタンの街の発展にも強い影響を与えています。

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