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アフリカの大地に花開いた、農薬ビジネス

2010年4月掲載

花産業の国、ケニア

東アフリカに位置する赤道直下の国、ケニア。今ここではバラなどの栽培が盛んで、世界に切り花を供給する拠点の一つになっています。

ケニアをはじめとする東アフリカ諸国で栽培された花は日本にも多く輸入されており、皆さんも気づかないうちに手にされているはずです。こうした花産業の発展に、住友商事グループは農薬提供を通じて、大きく貢献してきました。

ナイロビの中心に高くそびえる、ケニヤッタ・コンフェレンス・センター

独自の道を模索

実は、農薬のマーケットをグローバルに見ると、アフリカは非常に小さく、全世界約4,000億ドルの市場規模のうち、わずか数%ほど。それでも住友商事がアフリカでの農薬ビジネス進めてきたのは、1970年代に始まった日本政府の「食糧増産援助」に携わったことが背景にあります。この「援助」では、アフリカ諸国に農薬、化学肥料、大型農業機械を提供することによる農業自立支援が行われ、多くの日系企業が参入しましたが、農薬の支援については2001年で終了。これに伴いアフリカから撤退する企業も多い中、住友商事は実績を重視し、さらに拡大する道を選択しました。

しかし、高品質ながら高価格の日本の農薬は、“生産物を安く、大量に作る”という現地農家のニーズに合致せず、拡販には苦難が続きました。そして、高品質の農薬を必要とする顧客の開拓を進める中で行きあたったのが、「花」という市場です。

アフリカは昼夜の温度差が大きいことから、花の発色がよく、茎もしっかりしているのが特徴

ケニアの地の理を生かして

米や小麦は多少病害虫の被害があっても販売単価は落ちませんが、花の場合、わずかな虫食いでも商品価値はゼロになってしまうため、農薬には高い効果が求められます。一方で、散布する側の安全性や環境負荷の低さも条件です。双方を満たすのが日本の農薬です。

赤道直下のケニアでは、花は真っすぐに育ち、商品価値は高くなります。年間平均気温15~20℃であることから、バラの収穫は年に4度。まさに工場のように、高品質の花を大量に生産することがケニアでは可能なのです。

日照が1年中安定しているため、Co2排出源ともなる暖房温室を用いずに栽培可能

農薬を通じた貢献

ケニア農業省からの農薬販売許可の取得、信用のおける販売パートナーの確保など、高いハードルを乗り越えて取引スタート。農薬は、収穫できる花の品質に直結するため、農家が農薬を選ぶ目は慎重ですが、一度信頼を得れば長期の使用が見込める市場でもあります。信頼の積み重ねが功を奏し、ビジネスは着実に拡大中です。

また、ケニア花農家組合が結成されてグローバル市場での価格交渉力が高まり、ケニア花マーケットの存在感は年々増してきました。オランダには世界最大の花のオークション市場があり、花の流通拠点となっています。ケニアで栽培された花の多くも、オランダの市場で販売され、一部は日本にも輸入されています。

ケニアの大規模農家は工場のように運営されています。大規模なグリーンハウスが建ち並ぶ様は壮観です。ここで働く人のために学校などが造られ、プランテーションが一つの町そのものの様相を呈しているケースも珍しくありません。そうした生活基盤作りや雇用に、当社グループは農薬を通じて貢献しています。

厳密に行われる商品の選別作業

農薬の供給拡大とともに

当社グループは「安定的な食糧供給と環境に優しい農業への貢献」をビジョンに掲げ、グローバル市場で農薬ビジネスを展開しています。今後は、ケニア周辺の国々へも農薬供給を広げ、同時に、農業に必要な種子・苗の販売へも業容拡大を目指します。

出荷前のトルコキキョウ

関連タグ

  • 資源・化学品事業部門
  • ケニア
  • 化学品

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