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アルミビジネスへのグローバルな投資で産業と人々の生活を支える

2018年1月更新

循環型社会を支える資源

非鉄金属を代表する素材の一つであるアルミニウムは、金属素材の中で鉄に次ぐ需要規模をもっています。高強度でさびにくい。加工がしやすい。熱伝導率が高い。これらの材料特性によって人々の生活の幅広い領域で活用されています。

近年、とりわけ注目されているのは、アルミニウムの「軽さ」と「リサイクルのしやすさ」です。アルミニウムの比重は鉄のおよそ3分の1、リサイクルに要するエネルギーはアルミナを電解製錬する際に使用する量の2パーセント程度です。例えば、自動車製造におけるアルミニウム使用比率を高めれば車体の軽量化が実現し、燃費が改善されます。また、一度使用したアルミニウムは、リサイクルによって何度も繰り返し利用することが可能です。アルミニウムが「これからの循環型社会を支える資源」と呼ばれているのはこれらの理由によります。

住友商事のアルミニウム関連ビジネスがスタートしたのは1970年代のことです。10年ほど前までは、日本国内で利用されるアルミニウム地金を海外から輸入し、日本メーカーが作ったアルミニウム製品を海外に輸出するトレードビジネスが主流でした。近年では、従来のトレードビジネスに加え、アルミを生産する事業への投資をグローバルに展開しています。

プレスメタルのアルミ地金。工場から毎日100本前後のコンテナが港に出荷される

東南アジア最大のアルミ製錬事業

アルミニウムが製品化されるプロセスは、原料であるボーキサイトの「採掘」から始まり、中間原料であるアルミナへの「精錬」、アルミニウム地金の「製錬」、そしてアルミニウム板材などをつくる「圧延」を経て各種部品や缶などの最終製品へと繋がっていきます。住友商事が主に事業投資を行っているのは、アルミニウムのバリューチェーンで川上にあたる製錬事業および川中にあたる圧延事業です。

製錬事業はマレーシアで大規模に展開しています。現在、同国のアルミ製造最大手プレスメタルとの合弁により、2つのアルミ地金製錬工場で計3つのラインが稼働しています。東京ドーム5個分の広大な敷地に建設されたビンツル工場で製錬されるアルミニウム地金は年間64万トン。もう一つのムカ工場を合わせると年間総生産量は76万トンに上り、これは東南アジア最大の生産能力です。

経済成長が続くアジア地域では、今後もアルミニウムの需要が大きく伸びていくと予想されています。品質と生産性改善への挑戦を続けつつ、生産量を100万トンまで増やしていくこと。それが住友商事とプレスメタルの目標です。

プレスメタルの生産ライン。アルミニウムはインゴット(台形型)に鋳造され、世界中へ出荷されている

全米有数のアルミ圧延メーカーを傘下に

川中の圧延事業の中核となっているのが、2011年に日系アルミ圧延メーカーのUACJ(旧住友軽金属および旧古河スカイ)、伊藤忠商事グループと共に住友商事が買収したトライアローズアルミナム(TAA、旧アーコ)です。アメリカのケンタッキー州に本拠を構えるTAAは、飲料缶用アルミコイル生産に特化した全米有数のアルミ圧延メーカーであり、世界一の競争力を誇るアルミ圧延工場であるローガンアルミニウムの株式の約30パーセントを保有しています。アメリカで販売されている飲料缶の2つに1つはこのローガンアルミニウムの材料が使われているといわれています。

北米市場ではアルミ缶材の需要が非常に安定しており、その中でTAAは以前から確固たる顧客基盤を確立してきました。また、TAAを通じた欧州アルミ圧延大手コンステリウムとの合弁であり、自動車アルミパネル材を製造するコンステリウム-UACJ ABS が2016年から操業を開始しており、TAAが母材供給を担います。燃費向上のための車体軽量化が求められる中、需要の急拡大が見込まれる自動車分野へ参入し、新たな販路を切り開いていきます。

TAAが部分保有するローガン工場。アメリカで販売されている飲料缶用アルミコイルの約50パーセントが製造されている

未来の産業と人々の生活を支えるために

自動運転や電気自動車など技術革新とともに新しい産業分野が活性化しつつあります。また、世界の都市化の加速により、高層ビル建築も増加の一途をたどっています。新しい産業や街づくりを支える「強くて軽い素材」、アルミニウムに対する需要は今後も増え続けていくと見られています。

未来の産業と人々の生活を支える素材を安定的に供給していくべく、住友商事はグローバルにアルミビジネスを推進していきます。

鋳塊(スラブ)を圧延し、全長400メートル以上の板に引き伸ばされたロール

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