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サステナブルな木材資源をグローバル市場へ

2017年4月更新

自ら山林を経営して資源の調達に努める

輸入木材が「外材」と呼ばれ、日本で注目され始めたのは1950年代。住友商事の木材ビジネスは、日本に木材を輸入して高度経済成長を支えたことから始まりました。現在は山林経営にもビジネスの幅を広げ、よりサステナブル(持続可能)な森林資源の確保と活用に取り組んでいます。そして、市場が成熟し、大きな成長が期待しにくい日本だけではなく、今後の拡大が見込まれる中国やインド、ASEAN(東南アジア諸国連合)各国などにも市場を広げていきます。

目指す姿は「環太平洋地域でのメジャープレーヤー」。環太平洋地域を中心に調達した木材資源を、グローバルな市場に販売する体制の構築に取り組んでいます。

テルネイレスグループで所有するロシア沿海地方屈指の国際プライベートポート

ニュージーランドの原木を、中国を初めとしたアジア地域へ

当社は2013年3月に、ニュージーランドの森林を獲得し、サミット・フォーレスト・ニュージーランドとして事業展開しています。ニュージーランド北島にある、約4万ヘクタールの山林で育つラジアタパインと呼ばれるマツの原木が、中国をはじめとしたアジア地域に向けて輸出されています。

山林の経営は、間引きや枝打ちといった育林の手間や、山火事や暴風被害などのリスクも抱えます。さらに伐採した木材を運び出すための、道路や港などのインフラ整備も必要となるにもかかわらず、当社があえて自ら山林経営に携わるのは、長期にわたって木材の安定供給を維持するためです。

サミット・フォーレスト・ニュージーランドでは、木を“植えて、育てて、伐採する”、地球環境に配慮した木材資源の供給が、30年サイクルで行われています。この森林では、これまで林業に従事してきた地元住民を雇用。森をよく知る彼らにより、伐採や植林、育林などの作業が効率よく分業され、1年間に約60万立方メートル(25メートルプール約900個分)の木材を出荷しています。野生の馬が木々の間を駆け抜ける、そんな自然の姿が保たれているのも特長です。木材の単なる売買ではなく、その土地にしっかりと根づいた手法で山林経営を行う当社の姿勢は、現地でも高く評価されています。

ニュージーランドで経営する山林には野生の馬の姿が見られる

ニュージーランドで保有する林区の鳥瞰写真。植林による森林マネジメントを実現している

ロシア、そしてチリでの大きな実績

住友商事は木材資源の安定供給のため、これまでもロシアやチリでの山林経営に取り組んできました。

ロシアでは、ウラジオストクから車で9時間の港町プラスタンで、四国の面積1.5倍にも相当する、約276万ヘクタールの広大な山林を経営しています。事業の主体は、当社が49パーセントを出資するテルネイレス。同社への出資が完了したのは2007年でした。

寒いロシアでは、樹齢100年を超える針葉樹や広葉樹が育ちます。周囲に親木を残しながら伐採する方式により、その後の更地には自然に種子が落ち、芽が出て樹木が育ちます。今年芽を出した木が、次の伐期を迎えるのは100年後。二代、三代後へと世紀を超えて受け継いでいく事業です。
テルネイレスでは現地で四つの加工工場も運営しています。伐採した原木を単板や集成材、製材品などに加工し、付加価値を高めて日本や韓国、中国などに輸出します。

南米チリでは首都サンティアゴの南、約650キロメートルにあるユーカリの山林を経営しています。1992年に植林を始め、2002年から伐採を行っているこの山林でのサイクルは約10年。現在は3順目の植林作業に入っています。伐採した原木は工場へ運び、製紙原料用チップに加工した後、主に日本へ輸出しています。今後は需要急増が見込まれる中国への輸出も期待されます。

テルネイレス(ロシア)の加工工場では、廃木材を燃料にしたバイオマス発電も行う。写真は工場内の発電用タービン

環太平洋地域でのナンバーワンを目指す木材資源ビジネス

木材は、計画的に伐採と育林を繰り返すことで、永久に再生が可能な循環資源。人間にとっては最も身近な資源の一つでもあります。経済発展の続くアジアでは、今後も木材資源の需要が高まると見られています。当社は長年日本に木材を輸入してきた経験を生かし、環太平洋地域での木材資源のさらなる安定供給を実現していきます。

上海港で、ニュージーランドからの木材が荷揚げされる様子

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