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おいしく新鮮なバナナの秘密は独自のコールドチェーン

2013年6月掲載

日本に並ぶバナナのおよそ3本に1本

スーパーや青果店、コンビニなど、1年中どこでも目にするバナナ。私たちにとって最も身近なフルーツの一つで、栄養豊富な食品としてもおなじみです。平均すると日本では1世帯あたり月に約11本(1本、約150グラムで換算)ほどを食べている計算になるそうです。
実はこのバナナの生産・輸入に、住友商事は長い実績を持っています。
日本にバナナが本格的に輸入され始めたのは1960年代。アジアの経済発展に注目した欧米の事業者が、日本でバナナを普及させようと参入しましたが、栽培技術や流通体制が不十分だったためにバナナの市況は安定せず、リスクの大きさから多くの事業者がバナナ事業から手を引きました。その中で当社は、ビジネスモデルを変化させながら事業を継続してきたのです。
現在では事業会社のスミフルが、日本全体に流通するバナナのおよそ30パーセントを取り扱っています。「甘熟王」「バナージュ」「グレイシオ」など多彩なブランドで、大人から子どもまで多くの人に親しまれています。

2004年以降、日本で1世帯あたりの年間購入果物の一位はバナナ。写真はスミフルの人気ナンバーワンバナナ「甘熟王」

フィリピンでの研究開発と生産

意外かもしれませんが、実はバナナは木ではなく多年草です。
スミフルグループではフィリピンのミンダナオ島にバナナ農園を保有しており、専門スタッフがそろう研究施設でより生産性が高いバナナや新品種の研究を続けています。
まず、多年草であるバナナの一番良質な子株を成長点培養という方法で育苗し、病気に強く、味のよいバナナを開発します。バナナの品種は数百種あるといわれ、その中から新しい特徴を持った子株が突然変異的に出てくることもあるので、見落とすことのないよう、日頃から注意が必要です。例えば、リンゴのようなさわやかな味が人気のバナナ「バナップル」も、原種に近いといわれる品種から開発されたもの。原野で宝石を見つけ出すような、そんなロマンがバナナの研究開発にはあります。

また、「品質・食味・安全・環境」というスミフルの企業理念に沿った生産体制にも、長年の実績と自信があります。
バナナを植え付けてから収穫までに要するのは10~14カ月。その間、さなざまな工夫をして育てています。たとえば、農薬の使用を極力抑える一方で、害虫が嫌がる忌避植物や天敵のカエルの活用で、バナナを害虫から守ったり。また、自家製の有機質肥料を中心に使うことで土壌を活性化させ土を健康に保ち、より健康で美味しいバナナに育てます。そしてその作業のほとんどが、早朝から多くの現地スタッフの手で行われているのです。ちなみにミンダナオ島にスミフルグループが有するバナナ農園の広さは、約1万ヘクタール以上。東京のJR山手線の内側のほぼ2倍の面積です。この広大な農園でのバナナの生産は、現地の雇用にも貢献しています。約2万人の真面目で勤勉なスタッフの“手”により私たちのバナナは大切に育てられているのです。

昼夜の寒暖差が大きい標高700メートル前後の高地や、土づくりにこだわった管理農園で栽培されるバナナ

厳密な定温管理で、高品質なバナナを店頭へ

収穫したバナナを日本の消費者にいかにおいしく味わってもらうか——そのためにスミフルは、産地からのバナナのコールドチェーン(定温管理)を業界で最初に完成させました。バナナは温度に非常に敏感な果物で、適温は約13.5度。これをわずかに下回っても低温障害を起こしかねないほどデリケートです。
農園で収穫されたバナナは選果場で箱詰め後、4時間以内に温度管理された集荷場や専用冷蔵施設で一時保管されます。そしてスミフルグループ専用港からバナナ専用船に積まれて約5日の輸送を経て、日本の港で荷揚げされます。この輸送中もバナナをずっと適温に保つよう、温度管理をしているのです。
植物防疫法の規制で、バナナは青い状態で日本に輸入されます。荷揚げ後には、熟成加工場でエチレンガスを吹きかけて人工的に追熟し、約5日かけて熟成させます。そして着荷状態を計算した熟度でスーパーなどの店頭まで出荷されます。このように収穫から店頭までは約2週間。温度管理にこだわることで、鮮度が良く、食味も良いバナナが消費者のもとへと届けられます。このコールドチェーンにこそ、いつでも鮮度が良く、高品質なバナナが食べられる理由があるのです。フィリピンのスミフルグループ専用港は365日24時間、休みなく積み出しが行われています。

フィリピンから日本の港まで適温輸送されるバナナ。収穫日や農園なども識別できるトレーサビリティも確立

アジア市場への展開を計画

日本の消費者のバナナに対するニーズはさまざまです。そのニーズに答えるために、マーケティングにも力を入れています。
例えば、生産地の標高によって生じる糖度の違いを生かした「甘熟王」を筆頭に、商品バリエーションを増やしたり、ベルマーク付きのブランド開発、排出権付きの環境配慮型バナナ「自然王国エコ」を開発したりと、他にはない差別化できるブランディングを展開。テレビCMやウェブサイト、SNSなど、広報活動にも力を入れています。
こうした一連の取り組みでスミフルの提供するバナナは消費者から高い支持を得て、日本の多くの食卓に並ぶようになりました。
スミフルグループでは、海外市場での展開も視野に入れ、現在フィリピンで収穫したバナナは日本以外にも、中近東まで含むアジア・オセアニアの様々な国向けに輸出されています。バナナ事業の今後にもぜひご期待ください。

スミフルではベルマーク運動への参加や、赤い羽根共同募金につながるキャンペーン実施など、社会貢献活動にも力を入れている

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