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太陽光発電の本格的な普及に向けて

2011年1月掲載

パネル素材から発電所まで

太陽光発電と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、住宅の屋根の上に載ったソーラーパネルではないでしょうか。もちろんそれも太陽光発電に違いはありませんが、そのイメージのままでスペインのカナリア諸島にある太陽光発電所を見ると、あまりのスケールの違いに言葉を失います。
なにしろ広さが東京ドーム3.7個分。発電出力12.6メガワットという世界有数の規模を誇るこの太陽光発電所をつくったのが、住友商事のソーラービジネス事業部です。

そもそも住友商事では太陽光発電パネルの製造に必要な素材の供給に始まり、2001年には太陽光発電パネルの販売もスタート。ソーラービジネスを川上から川中へと広げてきました。その延長として、川下である発電事業にも進出したのが2006年。エネルギー業界や他の総合商社にはない、住友商事ならではのソーラービジネスのバリューチェーン構築に挑みました。その象徴的な存在が、2008年に完成した前述のカナリア諸島の太陽光発電所です。川上から川下まで手がけるということは、一つの商流の中で供給者であり事業者でもあるということ。これにより、競争力のあるソーラービジネスが展開でき、今後に大きな期待が寄せられています。

太陽光発電の促進には、長期の電力買い取り保証など、各国政府の安定した援助が必要不可欠

原材料であるポリシリコン(右)と、それを薄く切ったウエハー。ウエハーを加工したセルを並べ、太陽光パネルを製造する

発電所の寿命は半永久的

太陽光発電は言うまでもなくCO2フリーの環境に優しい発電システムです。同時に事業面でもさまざまな優位性を持っています。

例えば、寿命です。一度設置すればほぼ半永久的に発電が続きます。カナリア諸島の発電所では約8万枚ものパネルが使用されていますが、なんらかのアクシデントでパネルの一部が破損してもその交換だけで済み、発電に大きな影響はありません。また、操業中、土壌汚染など環境破壊の心配がないことも特筆すべきメリットです。

その一方で、「立地」という制約はあります。平地で南向きの日照に恵まれ、送電線などのインフラが整った広大な土地が必要です。さらに電力を必要とする地域が近くにあることに加え、事業性を担保する優遇制度も必要で、こうした条件が整う土地は案外少ないのが現実です。 住友商事にとって第一号であるカナリア諸島の太陽光発電所は、こうした諸々の条件を見事にクリアしたプロジェクトでもありました。

取り外しが容易なため、回収・移設も可能。環境を破壊することなく元の状態に戻せます

地元との確かな信頼関係がベース

カナリア諸島の太陽光発電所の敷地は、ブドウ畑の跡地。SF映画のロケにも使われたほど荒れた様相の土地でしたが、南側に向かって緩やかに傾斜しているために土木工事が不要というのが大きな魅力でした。しかも日照時間が長いだけでなく、風がよく吹くためソーラーパネルが過熱しないというメリットもありました。

当社は1995年のこの地におけるトヨタ正規代理店トヨタカナリアスへの事業参画以降、レクサスブランド正規代理店及びトヨタ・レクサスディーラー事業を起ち上げて来ました。2004年にはハイブリッド車を導入するなど、積極的な環境対応を展開しています。他者を容易には受け入れないという土地柄ではありましたが、代理店・ディーラー事業で育んだ人脈によって、無理なく事業を推進することができました。まさに住友商事の総合力がもたらしたシナジーが発揮された好例です。

日本車ディーラーとして培ったネットワークに加え、「仲間として一緒に汗を流したい」と誠実に訴え続けたことが地元の人々の心に響き、確かな信頼関係で完成までこぎ着けたのです。

スペイン太陽光発電所の開所式。日本企業連合が太陽光発電を手掛ける先駆として大きな意義がありました

世界各国で太陽光発電事業を推進

カナリア諸島の太陽光発電所を第一号として、住友商事では世界各地での太陽光発電所の建設に取り組んできました。2011年1月にはイタリア南部プーリア州にて9.7メガワットの太陽光発電所を稼働させ、同年8月にはフランス南部レ・メ市で30メガワットの太陽光発電所を稼働させました。
2012年には米国カリフォルニア州で世界最大級550メガワットの太陽光発電事業に参画することが決定しました。

このような形でメガソーラーと呼ばれる大規模な太陽光発電所が増えていけば、供給する電力の値段も下がり、利用者も増えていきます。それには「必要なときに必要なだけ使える」ようにするため、蓄電も課題になってくるはずです。

住友商事がこれまで設置・販売した太陽光パネルとその原材料は合計で2,000メガワット以上になります。これは2011年までに日本に設置された太陽光全発電設備の4割強にもなります。

住友商事はこれからも世界各地で太陽光発電を推進・普及するために挑戦をし続けます。

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南フランスのレ・メ市の太陽光発電所。観光地であるレ・メの崖(左写真中にある崖)の景観を損ねない様、余計な工事は行わず自然の地形をそのまま活かす形で太陽光パネルを設置しました

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米国カリフォルニア州にて、世界最大級の太陽光発電所を建設中です。
敷地の広さは16㎢と広大です。


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