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創業から息づく住友商事の銅事業

2011年10月掲載

日本の銅トレードをリードする住友商事

住友グループの事業の起源でもある銅。当社は1950年代後半より、海外鉱山で採掘される銅精鉱(銅鉱石を処理し、銅含有率を20~40パーセント程度まで高めたもの)を非鉄製錬会社に供給するトレードビジネスに注力してきました。現在は、世界で流通している銅精鉱の約1/4を日本が輸入していますが、当社はその取扱いビジネスにおいて重要な地位を占めています。

トレードビジネスの推進のため銅権益を確保するべく、当社は銅鉱山への投資も積極的に行ってきました。その歴史は古く、1962年に初めて海外鉱山への出資を行い、複数の実績を重ねて銅権益を確保し、銅精鉱の取扱量を拡大していきました。この流れの中で2011年5月に、2014年の生産開始を目指すチリのシエラゴルダ鉱山開発プロジェクトへの参画を実現しています。

輸出前の銅地金。国内外の電線メーカー、伸銅品メーカーに販売後、通信・電力や自動車メーカーなどで製品化される

ビジネスモデルの深化

鉱山へのマイノリティ出資により鉱山運営に対する知見を深めてきた当社は、1990年代からさらなる成長を求め、巨大プロジェクトへの参画を行っていきました。

具体例として、インドネシアのバツヒジャウ銅金鉱山事業への参画が挙げられます。当時としては画期的な商社による30~40パーセントの出資(シグニフィカント・マイノリティ)による参画を行い、より事業主に近い立場で生産計画から資金調達、販売、環境対策、政府対応までプロジェクト全体に深く関与することで、鉱山運営に必要な人材、ノウハウを蓄積、深化させてきました。この結果、当社の銅権益を大幅に増やすと同時に業界におけるプレゼンスを高めることとなりました。

露天掘りを行うバツヒジャウでは、周辺環境に影響を及ぼさないよう、排水処理を行っている

生態系・環境への積極的な対応

インドネシア中部のスンバワ島に位置する世界有数の銅・金鉱山であるバツヒジャウ鉱山事業には1996年に参画しました。同鉱山は大規模鉱山としては珍しく熱帯雨林地帯にあり、ここで露天掘り採掘を行うため、当社は事業パートナーとともに高レベルの水管理技術を導入してきました。

さらに注目される点の一つが、生態系と環境への対応です。
バツヒジャウには希少種の野鳥が棲息しているうえ、周辺にはウミガメの産卵地やサンゴ礁などもあります。そこで当社はこの対応を鉱山運営の大切な要素の一つとして捉え、厳しい環境水準を満たす坑排水循環システムの構築などを通して、生態系と環境の保全に努めています。
加えてバツヒジャウでは、一般の鉱山では閉山後に取り組む再緑化を、操業と並行して実施しています。この取り組みを実現するため、8年におよぶ大規模テストを行い、独自の再緑化技術を開発し、採掘を行いながら森林の修復を進めています。

美しいサンゴ礁が周囲に広がる、バツヒジャウ銅・金鉱山

マネージメント能力という強み

このように、当社の特長は、川上から川下まで幅広く銅ビジネスを展開し、豊富な情報と知識の蓄積を行っていることですが、その中で他商社にまねのできない一番の強みになっているのが、鉱山運営に直接携わっている点です。

当社は世界最大級の規模を誇るボリビアのサンクリストバル銀・亜鉛・鉛鉱山に2006年より出資参画し、2009年には完全買収により経営権を取得。日本企業の先駆けとして海外の鉱山を自ら運営し、鉱山経営に関わる知見を深めてきました。なかでも、鉱山運営で最も重要なマネージメント能力(組織運営、企業文化醸成、人材マネージメント、政府・地域コミュニティ対策等)が大きな財産となっています。当社では、プロジェクトの運営・進行管理のノウハウを身に付けた人材を育成・強化するため、多くのメンバーを現地に派遣しており、こうして育った人材が今、銅事業をはじめ、さまざまな分野で活躍しています。

サンクリストバル鉱山で鉱石の運搬などに使用される、高さ十数メートルものダンプトラック

運営力を高め、世界を見据えた銅ビジネスを

銅鉱床は、チリ、米国、ペルー、インドネシア、豪州など、当社が既に投資実績を持つ国々に加え、これからの大規模開発が予測されているモンゴル、中央アジア、アフリカなどに広く分布しています。それゆえ、鉱山は案件ごとに、気候、自然環境、政府や地域コミュニティから寄せられる要求、文化、労働者気質など、あらゆる条件が異なります。違った状況下でもスムーズに運営を進め、成功させるには、一つひとつの課題に的確に対応する姿勢が重要です。

銅の消費市場はいま、変化の真っ只中にあり、なかでも中国市場は驚異的な伸びを示しています。今後は、日本のニーズに応えることはもちろん、世界を見据えて市場の変化や新たな動向を的確に捉え、銅事業の成長に貢献していく考えです。

銅は当社における重点戦略商品の一つです。この重要な事業領域で、鉱山運営に直接携わるという当社ならではの特長を生かしながら、業界での確固たる地歩を築き、世界から一目置かれる存在を目指していきます。

鉱山から輸出港までのインフラ整備も手掛ける

関連タグ

  • 資源・化学品事業部門
  • インドネシア・アメリカ・オーストラリア・チリ・ペルー
  • 鉱物資源

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